Nakajima整骨院Official Blog

世界中の治療やトレーニングを研究。2013年アスリートの治療に特化したNakajima整骨院を横浜市に開業。🇦🇹2017~SV Horn (Austria) Physio/柔道整復師/NASM-PES/NSCA-CPT/初級がい者スポーツ指導員/WFA Periodization Specialist。

脊椎の運動力学の日内変化が及ぼす影響(起床後わずか30分で、椎間板は1日の高さの54%を失い、1時間以内に水分の90%が失われる)

脊椎の運動力学の日内変化が及ぼす影響(起床後わずか30分で、椎間板は1日の高さの54%を失い、1時間以内に水分の90%が失われる)

椎間板の体積

睡眠中は椎間板にかかる負荷は減少し、より多くの液体が吸収され、椎間板の体積は増加します

 

その後、液体は脊椎への負荷がかかるにつれて1日を通じて排出され、早朝の椎間板内の圧力は就寝前より240%高く、親水性により、またクリープ(負荷による変形の増大)がないことにより、曲げ応力は椎間板では300%、神経弓の靭帯では80%増加しています。

 

時間の経過とともに椎間板は膨らみ、圧縮時の固さを増大させ、屈曲に対する弾力性と柔軟性が高まり、親水性が増し、椎間板脱出のリスクが減少します。

 

しかし、起床後わずか30分で、椎間板は1日の高さの54%を失い、1時間以内に水分の90%が失われます。

 

そのため脊椎屈曲エクササイズは、起床後少なくとも1時間は避けるべきとされ、慎重に考えるなら、脊椎の屈曲を含むエクササイズは、起床後最低2時間以上経ってから行うほうが良いとされています。

 

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脊椎屈曲エクササイズと座位

また、脊椎屈曲エクササイズは、長時間の座位の後も避けるべきであるとのエビデンスがあります。

 

座位の後は実際に椎間板の高さが増すこと、また腰椎の可動性が低下することが示されています。

 

それにより靭帯と後部線維輪を含む屈曲に抵抗する組織の柔軟性が低下するため、それらの組織の傷害リスクが増大します。

 

関節のスティフネスのおよそ50%は起立後2分以内に、また完全な屈曲の20分後に回復します。

 

したがって、長時間座っていたあと脊椎屈曲エクササイズを行う場合は、少なくとも数分、できれば5分以上経ってから行うこと、また椎間板の脱水を促すために歩行することが賢明であると思われます。

 

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椎間板変性と屈曲エクササイズ

最新の研究に基づくと、人の脊椎の屈曲を多数、連続的に繰り返すことは、最終的に脊椎組織に有害な作用を及ぼす可能性もあると思われますが、筋力に重点を置いたダイナミックな脊椎屈曲エクササイズを少量含むエクササイズルーティンが、椎間板変性の発生を早めるとのエビデンスはありません。

 

また、エビデンスに基づくと、そのようなエクササイズは、実際、椎間板の健康に有益な効果をもたらすと主張できます。

 

脊椎の屈曲運動の禁忌は、現に椎間板ヘルニア/脱出あるいは屈曲不耐性などの、既存の脊椎疾患のある人たちに対して適応されます。

 

脊椎への負荷に変化をもたらせることは、脊椎の疾病リスクの低下にも関与し、脊椎の特定部分へのストレスの集中を防ぐために、等尺性エクササイズやダイナミックエクササイズを組み合わせて多平面で行うバランスのとれたコアトレーニングが必要とされています。

 

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引用・索引Bachele T and Earle R,eds,Essentials of Strength Training and Conditioning.Champaigh,IL,Human Kinetics,2008 397-402

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