脊椎と背部痛
脊椎の機能と損傷メカニズムに関する背部障害が、特に何かしら共通の「きっかけとなる出来事」を原因として起こっていると考えた際、通常、疫学的方法で統計が取られますが、その統計では、累積的な外傷による起因の度合が無視されます。
累積的な要因が関与しているということは、椎間板ヘルニアの形成過程のデータが証明しています。
ヘルニアのメカニズム
ヘルニア、すなわち器官脱出が形成される損傷メカニズムは、非常に軽微な圧縮負荷がかかる腰椎の屈曲を繰り返すことであり、このほぼ無症状の外傷が蓄積し、未来のクライアントが誕生します。
この繰り返される屈曲により、椎間板の線維輪は1層、また1層と徐々に剥離し、これにより、薄くなった層の間に髄核物質の蓄積が始まり、また、椎間板線維輪の亀裂がどこで起こるかは、屈曲の方向から予測できます。
マッケンジーと脊椎伸展
例えば、脊椎が若干右方向へ偏って屈曲されている場合は、左の後方側面の椎間板が突出する可能性が高く、それに続く回旋が線維輪の周辺部に亀裂をもたらします。
このようなクライアントにとっては、マッケンジーの脊椎伸展法は症状を悪化させます。
これらは、背部障害の予防に関してもまた施術に関してもまた施術に関しても、トレーナーにとってきわめて重要な情報になります。
特定の原因を回避することは、最適な施術のための最適なエクササイズデザインをもたらし、同時にお客の日常生活で繰り返される原因活動を排除することにもつながります。
引用・索引Bachele T and Earle R,eds,Essentials of Strength Training and Conditioning.Champaigh,IL,Human Kinetics,2008 397-402

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