rTSA後のレジスタンストレーニング
人工逆肩関節置換術*1においてみられる肩の症状として、肩甲骨周囲の筋群(菱形筋、僧帽筋の上部、中部、下部および広背筋)の脆弱性になります。
これらの筋群に目標を定める際は、お客は頚椎の変形性関節症を併発している可能性を理解することが重要になります。
この部分を強化することを意図した多くのエクササイズは伏臥位または立位で行われ、これらのエクササイズを行う際は肩をニュートラルな位置を超えて伸展させようとすると前方脱臼の可能性があること理解することが重要になります。
負荷を加える前に、お客が肩のメカニクスを変えることなく、可能な可動域全体を使って、確実に運動を行えることを保証することが必要であり、肩甲骨周囲の筋力と安定性が小円筋、肩甲下筋、三角筋によって提供されるようになれば、さらに上級のエクササイズを行うことができます。
rTSA後の三角筋の重要性
rTSA後の強化に関して、特に重要な部分は三角筋になります。
筋電図分析により、rTSA後には、三角筋と僧帽筋上部両方の活動が、健側と比較して、増加していることが明らかになっています。
これは肩関節のバイオメカニクスが変わったために、三角筋と僧帽筋上部は、より強力な力を発揮する力を発揮するが、動きは小さくなることを意味しています。
S&C専門職は、肩を外転する際の主働筋として三角筋の最適な機能を可能にする、肩のバイオメカニクスの変化を理解することが重要になります。
三角筋の役割は変化するので、三角筋をトレーニングする場合にはオーバーユースを避けるように注意しなければならず、三角筋のエクササイズを行う際は、適切なフォームにより、三角筋と肩甲骨周囲の筋組織のための最適な発火パターンを保証することが必要になります。
人工逆肩関節手術法と意義(肩関節内の回転の中心をより内側に寄せることになり、遠心的に三角筋の活動を増加させ、上腕を頭上に挙上できるまでに機能を改善する)
肩甲骨面上の運動
運動を肩甲骨面上で行う際は、肩甲上腕関節の構造、特に棘上筋と三角筋が肩を外転する際に最適なアライメントであることが重要です。
この集団における術後の肩のトレーニング中に最もよく起こる問題は、肩峰の疲労骨折であるため、運動に対する各疾患の耐性をモニタリングするために、施術を行っている医師や理学療法士との間におけるコミュニケーションの必要性がさらに強調されます。
人工逆肩関節置換術後のリハビリテーション(肩甲下筋の修復過程により、関節の保護、三角筋と肩甲骨周囲筋群の強化、機能的な可動域の確保を目的とする)
引用・索引Brueilly KE,Schoenfeld BJ Darbouze MR and KolberMJ Postrehabilitation exercise considerations following hip arthroplasty,Strength Cond J 35:19-30.2013
*1:rTSA:Reverse Total Shoulder Arthroplasty