バックスクワットの修正
身体的なキューイング
身体的なキューイングは、コーチが軽く身体に触れたり、トレーニング用の補助具(レジスタンスバンドなど)を用いたりして指導する方法等で、それは望ましい適切なポジションをとることに役立ち、互いに関連のある多くの弱点に利益をもたらします。
例えば、アスリートが動的外反、すなわち膝を内側に移動させる傾向がある場合は、適切なポジションの固有感覚に関するキューイング方法として、専門職は、スクワットの下ろす段階で、アスリートの膝の外側部を軽く押すことができます。
さらに、適切なフォームを示すビデオ映像や鏡などを用いて視覚的なキューイングを行えば、最初の修正法として、アスリート自身によるフォームの修正を手助けできます。
コーチやトレーナーはアスリートの最も重大な弱点に特化、具体的で的を絞ったキューイングを行うことにより、アスリート自身がスクワットの弱点を認識し、その弱点を優先的に修正できるように支援できます。
具体的かつ優先的なキューイングを行うことは、バックスクワットのパフォーマンスに対するアスリートの反応と適応の最適化に役立ちます。
フィードバック
コーチやトレーナーが提供する指導やフィードバックは、例えば「膝をつま先の延長線上に位置させなさい」というように、動作に向けられることが多くなります。
運動学習に関して、この種類の注意の集中は「身体自体への注意」(Internal focus)と呼ばれます。
しかし、アスリートの注意が結果に向けられる際は、「身体部位への注意」(External focus)が誘導されます。
身体外部に注意を向ける指導法は、身体自体に注意を向ける方法よりも手がかりとスキルの獲得を効率的に促進し、改善された運動スキルのスポーツや日常生活への転移を容易にさせます。
バックスクワットの口頭での指示
基準 | 指示 |
---|---|
頭部のポジション | 頭を平らに保つ |
胸部のポジション | 肩甲骨を引き寄せる |
体幹のポジション | へそを正面に向ける |
股関節のポジション | 股関節を水平に保つ |
前額面の膝のポジション | 両膝を離す |
脛骨移動角度 | 脛を真っ直ぐに立てる |
足のポジション | かかとで床をしっかりつかんで下ろす |
下ろす動作 | 後方の椅子に座るように腰を引く |
深さ | 大腿部が床と平行になるまで下ろす |
上げる動作 | 胸から先に立ち上がる |
引用・索引Benjaminse A Optimization of the anterior cruciate ligament injury prevention paradigm Novel feedback techniques to enhance motor learning and reduce injury risk J Orthop Sports Phys Ther2015
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